【説得心理学】人の弱点に説得する?

【説得心理学】人の弱点に説得する?

人間の考え方には二種類がある。 システム1システム2の名称が考案され、心理学の分野で定着したが、行動経済学では、自動システムと熟慮システムと呼ばれている。ではあなたが人を説得するときは何を攻略すればいいのか?

ノーベル経済学賞を受賞した行動経済学者であるDaniel Kernemanダニエル・カーネマンが、この理論を発展させた一般向けの書籍「ファスト&スロー」を2011年に出版し、2つの思考モードは広く知られるようになった。

自動モードと熟慮モードの比較

システム1: 直感的で速い自動モード

自動的に高速で働き、考えるのにほぼ努力が不要。発想や連想することが得意である。一貫性や辻褄が合うことを好む。
システム1の能力には、動物に共通する先天的なスキルが含まれている。猛獣や蜘蛛を怖がるなど直感的に素早く危険を避けるスキルはシステム1によるものである。
自動モードに関する詳しい投稿はこちら

システム2: 論理的で遅い熟慮モード

普段は待機している。論理的、統計的な思考はシステム2でないとできない。注意力を必要とし、気が散っているとうまく考えられない。
意思決定はシステム1→システム2の順に行われ、システム2が最終決定権を持っているため、計算問題など、システム1で答えが出せない時に働く。

自動モードを説得せよ

あなたが熟考システムではなく、自動システムを攻略して説得しなければならない理由は2つだ。
一つ目、自動システムは感情にもとに判断するのに説得しやすいからだ。
二つ目、人間の判断は、80%が自動モードで行われるからだ。

https://uxdaystokyo.com/articles/glossary/system1-system2/より引用

システム1、すなわち自動モードには「バイアスがある」。色んなバイアスがある中で顧客を動かすために集中すべきポイントは【連関性】【感情】【イメージ】【期待】である。それらが顧客を説得するために私たちが取るべきマーケティング戦略だ。

<連関性>象徴を利用して好感度を上げる

自動モードは直観、背景、経験、連関を基準にすべてを判断する。 象徴の力は関連性から生まれる。 象徴は事実を必要としない。 繰り返しペアを組んで関連性を見せれば、私たちは心理的可用性(mental availability)によってその対象をより好むようになる。 タバコ·マルボロはカウボーイを象徴する。 実際、客観的な観点から見ると、マルボロとカウボエは何の関係もない。 しかし、私たちはマルボロを吸う時より男らしくなり、楽しさを感じる。
リサイクルは政府の効率性を象徴することもでき、環境保護を象徴することもできる。 リサイクルという目標にあるいくつかの行動の中で人々が好む対象とペアリングすることが説得である。対象によって異なる象徴を使うと効果的だろう。

<感情>理性よりは感情が説得しやすい

動物が長く生存できる秘訣は、感情で判断する”自動モード”のおかげだ。 感情的に好きなこと(糖分、性欲、疎外されたくないこと)は原始時代から人間の生存を助ける重要な要素だった。 判断の80%が自動モードなら、感情こそ私たちが狙うべきターゲットだ。 単純にデートに誘うよりは、どんなデートになるか想像させたり、デートがもたらすベネフィットを感情的に伝えたほうが成功率が高い。

<イメージ>ブランド製品、イメージを売る

私たちは禁煙に成功した人、プリウスを運転する人、スターバックスでコーヒーを飲む人についてのイメージを持っている。 行動者のイメージは”仙台に住む人”のように明確でない場合もある。 しかし、我々がある行動をする時、我々はそのような行動をする集団とイメージを同一視する。 行動者のイメージが魅力的なら、私たちもそのような行動をしたい欲求が大きくなる。
どうすれば子どもがタバコを吸わないようにするんだろう。 タバコを吸わない人がスマートでいい香りがして楽しい人だというイメージを認識させれば、禁煙する可能性が高くなる。 イメージには対外的なイメージと自己イメージの改善がある。

対外的イメージ

社会的動物である人間は誰でも他人に認められたがる。他人が自分を肯定的で面白くて格好良いと評価してくれることを望む。
新鮮な食材を購入する際、人々は自分を健康を追求するセンスある人だと評価してもらいたい。 オレンジを販売したいなら、他の人から良い親と評価されるかもしれないという考え方を認識させればいい。 米国の芸能人がプリウスに乗ることは、プリウスという「環境を大事にするスマートな人」というイメージを消費することだ。

自己イメージ

他人が自分の行動を意識しなくても、ある行為をして特定行動者のイメージを得ることで楽しさを感じる場合もある。 マルボロタバコを吸う人、ジープを運転する人、健康にいい食べ物を食べる人は、他人が見ていないところでもそのように行動する。 周りに誰もいなくても、男らしくて自信あふれる感じを楽しむことができる。
人間の脳の自動システムは、関連関係を通じて作動する。 行動を変化させたいなら、その行動と関連したイメージを見つけ出してつなげれば良い。
もしあなたが自動車を販売する人なら、その人がどんなタイプの人にあこがれるかを知ることが大切だ。 人より優越な地位を得たい人なら、スポーツカーや高級セダン、家族と一緒に楽しむことを大事にする人なら、大型ファミリーカーを推薦するのが最も効率的なマーケティングだろう。

経験への期待値を上げて誘導

ニンジンがおいしそうだと予想すれば、よりおいしく感じられる。 客観的な味は変わらないが、おいしく食べれる。
ステンフォード大学の研究チームは4歳の子供に5種類の食事を提供した。 そして同じ食べ物をマクドナルドの箱に入れてまた提供した。 その結果、5つの料理のうち4つの料理からマクドナルド料理をはるかに美味しいと評価した。 マクドナルドという商標の期待は料理をよりおいしくしてくれる。 では、どうやって我々のブランドの好感度を上げればいいのか。 簡単に、心理的な可用性(多く露出したものを好む人のバイアス)によって頻繁に露出されるだけで、人々は好感を持つ。 私たちの自動モード脳は、最も簡単に浮かび上がる人、事物に最も大きな影響を受け、最も重要だと考え、最も信頼する。

まとめ。人を説得する心理学のスキル

次の例で、今まで学んだすべての説得の技を適用してみよう。 どうすれば人々がもっと環境保護に関心を持てるようになるだろうか?
まずアルミニウム缶リサイクルのように、私たちが提案する行動に対する好感度を高めれば、行動に対する期待感も高める。 行動を単純露出させて心理的可用性を高めると、行動が頭の中に簡単に浮び上がり、好感度を高めることができる。
他の方法で行動による連想作用を通じて、行動に対する期待感を高めることができる。 もし、対象が政府支出の削減を支持する人なら、缶リサイクルという行動を、ゴミ処理費用の削減による政府支出の削減と結びつけることができる。 環境保護に興味のない人も環境保護の様々な具体的行動の一つである缶リサイクルに好感を持てる。
また、説得する前に、人は行動によって得られる肯定的な経験に集中させよ。 配偶者が私の家族と会うことを負担に思っているなら、家族の面白い特徴や肯定的な面を教えれば肯定的な経験に対して期待することになるだろう。 自動車を販売する場合、試乗を勧める前に、乗り心地やエンジン、ハンドリングなど、意識しなければ気づかない部分について、予め期待感を植え付けておくのが重要だ。